本当にあった怖い話 第四話 <西洋占星術>

朝。
目覚まし時計に起こされ、布団の中でもがいた後、体を起こし、
眠気覚ましにと煙草に火をつけ、ついでにTVのスイッチを入れ、
もう一度横になり、煙草を吸い終わるまで 「ぼー」 とTVを見る。
いつもと同じ朝。


あ、今日の運勢だ。


「牡羊座。 時間に追われる1日になりそう。 ラッキーアイテムはジェットエンジン。

牡牛座。 正体がばれ、CIAに追われるでしょう。 ラッキーアイテムはスタンガン。
双子座。 超モテモテ! 口裂け女に追われます。 ラッキーアイテムはポマード。
蟹座。 見つかった!借金取りが迫っています。 ラッキーアイテムは変装セット」


な、な、な、なんだこれは?


「獅子座、変態さんに追われます。 乙女座、宗教の勧誘員に追われます。

天秤座、宇宙人に追われます。 蠍座、警察に追われます」


おい、おい、おい、おい、おい、おい、おいっ!


「射手座、犬。 山羊座、ゾンビ。 水瓶座、ショッカーの下っ端。 魚座、その他」


完全に目が覚めた。

いや、もしかして、夢か? まだ、寝てるのか、俺?
とりあえず、歯を磨いて、顔を洗う。
うん。 たぶん、起きている。
TVには 「しばらくお待ちください」 の画面が出ている。
どーなってんだ?
ヒゲを剃り、着替えをする。
いつもより早いが、今日は、もう、会社に行こう。
靴を履き、アパートを出ると・・・


ありとあらゆる人が逃げていた。

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