本当にあった怖い話 第二話 <有言実行>

結婚式の二次会にて


「ねぇ、ねぇ。 あの、今、赤ワインを飲んでる彼、素敵じゃない?」

「やっぱ、そう思う? 彼、弁護士なんだって!」
「へ? あんた、なんで、そんなこと知ってんの?」
「もう、ツバつけちゃったもんねぇ〜。 メアド、交換しちゃった♪」
「す、素早い!」
「あっ! あのミニスカ女、さっき別の男と話してたのに、今度は彼に粉かけてる」
「うわっ! なに! なんなの? いくら二次会でも、あのファッションは無いでしょ〜」
「きぃーっ! 私の彼にぃーっ!」
「いや、いや、いや、いや。 別に、あんたの彼じゃないし」
「私が一度ツバをつけた男は、全て私のモノなのよ!」
「なぁに言ってんだか・・・。 さて、んじゃ、私も早速、ツバかけて来よっかな♪」
「へ? ちょ、ちょっと、待って。 なんか、それ、ちょっと違・・・」


その数分後、異臭を放つ液体で全身をデロデロに濡らした男性が、

泣きながら会場を走り去っていく姿が目撃されたということです。

前のページに戻る


meisoukairo@yahoo.co.jp