体重計の数値は、空気の浮力を無視した値を示しているため、
この数値から浮力の影響を除去し、人間の質量を計算します。
ただし、簡易計算ですので、数値の信頼性は低いです。
また、入力項目の数値を変えることで、人間以外や、
水中などでの体重も計算できます。
詳しくは、下記<入力項目>、<使い方>を読んでください。
転載や改造に制限はありませんが、転載する場合、
最低限、ジオシティーズの広告は除去したほうが良いと思います。
転載したいという人もいないと思いますが、一応。
<免責事項>
このプログラムによって何か障害や損害などが発生したとしても、
私は一切、責任を負うつもりはありませんので、悪しからず。
<動作環境>
Javascript が動作する環境であれば、
たぶん、ほとんど全てのブラウザで動くと思います。
<入力項目>
○体重(または、質量) :
体重計が示す数値、または、計算したい質量を入力します。
単位はキログラムです。
入力された数値が体重計が示す数値だった場合と、
質量だった場合の両方が結果に表示されます。
○その人物の比重 :
計算の対象となる人物の水に対しての比重を入力します。
比重が1よりも小さければ、その人は水に浮きます。
比重が1よりも大きければ、その人は水に沈みます。
人間の比重は、だいたい 0.923〜1.060 の間らしいです。
体脂肪率の高い人ほど、比重が小さくなります。
また、肺の中にある空気の量によっても変わります。
人間の質量に肺の中にある空気を含めるのであれば、
ほとんどの人で、比重は1よりも小さくなりますし、
逆に、肺の中の空気を人間の質量に含めないのであれば、
ほとんどの全ての人で、比重は1よりも大きくなります。
この辺は、考え方しだいです。
ただし、息を吸った状態で水に沈む人もいますので、
一概に人間の比重は決定できません。
デフォルトでは、思いっきり息を吐き出した状態を想定し、
海水より少し重めの 1.025 を人間の比重としてあります。
ただし、その場合でも肺内部に空気は残っていますので、
肺の空気を完全に除外した人体の比重が必要な場合は、
ネットで『身体密度』を検索をしてみてください。
この項目に鉄など人間以外の物質の比重を入れれば、
人間以外の物質に関しての計算ができます。
○4℃の水の密度 :
比重の基準値になります。
デフォルトでは 999.972 kg/m3 になってます。
通常は変更する必要がありません。
比重の基準値を変えたい場合に変更してください。
例えば、水1リットルが1キログラムとしたい場合は、
この値を、1000 kg/m3 にします。
また、人間以外の物質を計算する場合、
その物質の比重の基準に合わせてください。
○空気の密度 :
体重を量った場所の空気の密度です。
この値によって体積あたりの浮力の大きさが変わります。
必要に応じて変更してください。
デフォルトでは 1.293 kg/m3 になってます。
これは、0℃、1気圧での乾燥空気の密度です。
そんな場所で体重を量ることは無いと思うのですが、
まぁ、一応の目安です。
この項目に空気以外の密度を入れることで、
空気以外に囲まれた場合の体重を計算できます。
例えば、ここに海水の密度を入れ、
体重に質量を入れれば、海の中での体重が計算できます。
<使い方>
必要な入力項目を入れ、[計算]ボタンを押すだけです。
計算結果は、[計算結果のクリア]ボタンで消せます。
計算の結果欄には以下の内容が表示されます。
・ 入力項目の数値
・ 体重計が示す数値を『体重』に入力した場合の、質量
・ 質量を『体重』に入力した場合の、体重計が示す数値
体重計は計測対象の物体(人間)の重量を計測し、
その重量を質量に換算した数値を体重として表示しています。
なので、本来、体重計が示す数値は質量のはずなのですが、
その数値は空気の浮力を無視した値となっています。
このため、『体重計が示す数値』と『質量』は一致しません。
このプログラムでは、この両方の相互変換を表示します。
具体的な使用方法は、次の二つの例を参照してください。
・ 水中での体重を計算させてみる
・ 1kg の鉄と 1kg のアルミ、重いのはどっち?
<計算式など>
人間の質量を m [kg] 、
人間の体積を V [m3] 、
人間の水に対しての比重を k 、
水の密度を a [kg/m3]
とすると、k = m / (a * V) が成り立つので、この式を変形し、
V = m / (k * a) [m3] ・・・ 式1
空気の密度を ρ [kg/m3] 、
体重を測定した場所の重力加速度を g [m/s2] 、
空気による浮力を F [N]
とすると、F = ρ * V * g なので、この式と式1より、
F = ρ * m * g / (k * a) [N] ・・・ 式2
体重計が示す値は、『重量を質量に換算した値』なので、
体重計の値が W [kg] の場合、それは質量を表している。
このとき、重量は W * g [N] 。
この重量は、実際の重量から浮力を引いたものであり、
実際の重量は m * g [N] であることから、
W * g = m * g - F [N] ・・・ 式3
式3と式2から、W * g = m * g - ρ * m * g / (k * a)
両辺を g で割り、W = m - ρ * m / (k * a)
以上から、
W = m * { 1 - ρ / (k * a) } [kg] ・・・ 式4
m = W / { 1 - ρ / (k * a) } [kg] ・・・ 式5
式4が、質量から体重計が示す数値への換算式。
式5が、体重計が示す数値から質量への換算式。
ただし、人間の密度が空気の密度と同じ場合、
体重計での測定ができないため、質量も不明になる。
(式5の右辺の分母が0になる。)
また、体重計の単位が kgf や kgw の場合、
体重計の値の単位が重量キログラムになっているため、
式3の左辺が変わり、
W * 9.80665 = m * g - F [N] ・・・ 式3’
と、なることから、
式3’と式2から、W * 9.80665 = m * g - ρ * m * g / (k * a)
右辺を整理し、W * 9.80665 = m * g * { 1 - ρ / (k * a) }
この両辺を9.80665で割り、 g / 9.80665 を α とすると、
W = α * m * { 1 - ρ / (k * a) } [kg] ・・・ 式4’
m = 1/α * W / { 1 - ρ / (k * a) } [kg] ・・・式5’
という2つの式が求められ、体重計が重量キログラムの場合、
式4と式5で求めた値を α で補正すれば良いことが分かる。
(ただし、今回、この補正はしていません。)
<履歴>
2013/3/23 Ver.1.00
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